ブログ開設とプーチン元大統領の再選について。

このブログは、実は筆者4年目三回目のブログ開設である。計算上、二年に一度ブログを初めては閉じていることになる。

3回目のチャレンジというのは、大統領だったら通常許されない回数である。大統領の任期は国によって異なるが、多くの国において共通している項目がある。「大統領の三選禁止規定」である。
この三選禁止規定の起源は、アメリカ初代大統領ジョージワシントンに由来する。アメリカ独立の父である彼は、なろうと思えばアメリカの国王になることも出来たであろう。しかし、彼はそれをしなかった。フルトン卿言うところの「絶対的権力は絶対的に腐敗する」という歴史的事実をワシントンはよく知っていたのだろう。
ジョージワシントンを超える大統領はいない。ただそれだけの単純な理由で、米国憲法には大統領の三選禁止が明記されており、その規定が様々な国でも採用されている。(アメリカの歴史上フランクリン・ルーズベルトという例外は存在する。)

先日、ロシアのプーチン首相が再び大統領選挙に出馬することが報じられた。一度メドヴェージェフを大統領に挟むことで三選禁止を回避する、所謂「中抜き三選」である。これは、ある意味では立憲主義に対する挑戦であり、憲法的脱法行為に等しい。ロシアは、ツァーリによる支配や、ソビエトによる一党独裁などの歴史から、カリスマ的指導者による独裁的支配に対する抵抗がそれほど無いようである。

政治権力に対する憲法の抑止力的作用についてはまたおいおい語るとしても、このプーチンという一人のカリスマの動向は、いずれ世界の歴史に影響を与えることは間違いなさそうだ。